乳児保育にわらべうたを取り入れるための、理論と実践を解説した本です。
　この本の最大の特徴は、実践のための理論を体系化して整理していることです。著者は、わらべうたが子どもの対人関係に寄与するものであると考えてきました。しかしこれまで、対人関係という観点から、わらべうた実践の理論を示したものはありませんでした。この本によって、大人がどのようにわらべうたを差し出すことが、子どもの対人関係をより豊かにしていくのかということを、整理しました。
　また、実践の提案と研究の知見とを組み合わせて提示することで、そのそのうたに込められている意味や、遊びの意図がわかるようにしました。生活場面に合わせてうたを選び、見開きで１曲ずつ紹介しているので、保育実践の中ですぐに取り入れることができます。保育者をめざす学生さんはもちろんのこと、現役の保育者の方、保護者の方にも、ぴったりの本になっています。